東京商工リサーチ、希望・早期退職者募集状況の調査結果を発表
株式会社東京商工リサーチは、主な上場企業の希望・早期退職者募集状況の調査結果を発表した。この調査結果は、2012年に希望・早期退職の募集を行い、かつ具体的な内容が確認できた企業を抽出して作成された。
2012年に希望・早期退職の募集を行った企業は63社であり、3年ぶりに前年を上回る結果となった。総募集人数は1万7705人にものぼり、リーマンショックにより、業務の見直しを実施する上場企業が相次いだ2009年の2万2950人に迫る結果となった。
原因として円高やグローバル経済の進展による電機メーカーなどの業績不振などが挙げられているが、具体的な情報が未開示であるために、本調査結果に反映されていない企業もあり、上場企業をめぐる雇用問題は深刻さを増している状況だ。
電気機器、大手メーカーで大規模募集
業種別に見ると、希望・早期退職の募集を行った企業が多い順に、電気機器(19社)、小売(6社)、卸売・機械・金属製品・精密機器・情報通信(各4社)となる。
企業別に見ると、希望・早期退職の総募集人数(募集人数が不明の場合は、応募人数)が多い順に、半導体大手のルネサスエレクトロニクス(5,000人)、日本電気(応募人数2,393人)、シャープ(2,000人)、軽自動車の受託生産を行う八千代工業(応募人数771人)となり、100人以上の募集(または応募)を行った企業は26社となった。
なお、2013年になり、希望・早期退職の募集を行った上場企業はすでに8社(1月11日現在)になっており、人員削減の傾向は今後も続くと見られている。
株式会社東京商工リサーチホームページ
http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/2013/