マンパワーグループ株式会社は、現在の労働市場における企業の人材不足感、および人材不足を感じている職種について調査を実施し、その結果を公表した。
今回の調査は、世界では39カ国・地域の約40,000社の企業を対象に、2012年1月に実施したもので、企業の「人材不足感」に関した、マンパワー雇用予測調査の追加調査として2006年から開始し、毎年行っているとのこと。
調査結果によると、日本における企業の「人材不足を感じている」といった回答は、81%となり、調査対象となった国・地域のなかで、最も高い値となった。
さらに、「職種」でみた場合、「営業/販売職」が後退する一方、「エンジニア」や「会計・財務スタッフ」が順位を上げる結果となったが、「営業マネージャー」や「管理者・スーパバイザー」が、10位以内を維持していることから、営業体制全体の強化のための人材確保が重要になっている状況が見受けられる。
「人材不足を感じている」と回答した企業826社に対し、「必要な人材が確保できなかった場合、顧客の要望に応える能力にどれくらいの影響があるか」について尋ねたところ、「非常に影響がある(25%)」と「やや影響がある(59%)」との回答を併せて、88%の企業が、「なんらかの影響がある」との結果は、必要な人材の確保が、企業経営上の重要事項として位置付けられている現状が明らかになったようだ。
また、今回の調査では、「顧客サービス担当スタッフ」や「医者および看護師以外の医療専門家」が上昇している結果からは、インターネット通販やスマートフォンの販売増、コールセンターなど顧客対応に関するニーズが増加している点や、介護や福祉分野での人材の定着化が求められる点など、今の日本の求人と求職の「ミスマッチ」が浮き彫りになったともいえよう。
マンパワーグループ株式会社リリース