質を伴った採用予定数の確保に苦労
東日本大震災や円高など、2012年卒の学生は就職活動に苦労しているかと思いきや、企業は優秀な学生の獲得に苦労し、定数の確保にさえ困っているようだ。
マイナビは10月5日、国内企業1757社を対象とした「2012年卒マイナビ新卒内定状況調査」の結果を発表した。
それによると「質は満足・量は不満」が前年比7.5ポイント増の29.7%、「質・量とも不満」が同4.4%増の11.9%となっており、マイナビでは「求人数の回復がみられた2012年卒採用だが、採用基準に達する学生に出会えず採用予定数の確保が難航しているとみられる」としている。
アンケートでは、「昨年より厳しかった」「昨年並みに厳しかった」が合わせて80.9%と、「昨年並みに楽だった」「昨年より楽だった」の19.1%を大きく上回った。
厳しかった理由としては、「学生の質の低下」(51.6%)がトップ。以下、「母集団の確保」が37.3%、「辞退の増加」が37.1%、「セミナー動員」が24.6%、「マンパワーの不足」が19.5%、「採用費用の削減」が10.8%と続いた。
とくに「母集団の確保」が18ポイントも前年より増加しており、マイナビでは「学生の行動量の減少が目立ったため」とコメントしている。
「まったく最近の若者は!」というベテランの叱咤が聞こえてきそうな状況だ。とはいえ閉塞感の漂う日本で、将来への希望に溢れた態度を学生に求めるのは、いささか無理があろう。1つの会社に勤めながら本気で骨を埋めて努力しようという気持ちになれないのは、可能性多き若さゆえの弊害かもしれない。
そもそも適職などというのは実際に働いてみなければ分からないものである。たとえ不安定に見えたとしてもベンチャーや中小企業ならば適職を探す機会は以外と多い。もし読者が学生や20~30代ならば会社ではなくもっとも得意な仕事ができる環境を探してみてはいかがだろうか?
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