震災は今後の旅行に影響があるのか？

旅行総合情報サイト「旅行のクチコミサイトフォートラベル」の運営にあたっているフォートラベル株式会社が、利用者1,731名を対象に、東日本大震災が今後の旅行計画に与える影響についてアンケートを実施した。


震災による今後の旅行計画の影響について、全体の61.4％が「影響がない」と回答した。ただし結果は居住地によって差が見られ、影響が比較的高いのは｢関東地方｣、次いで｢東北地方｣、｢北陸・甲信越地方｣。北海道、及び本州は西へ行くほど影響が少なくなる傾向にある。影響を直接、間接的に受けた地域はやはり影響が少なからずあるようだ。

また子どもの有無よっても回答に差が見られた。小学生以下の子どもがいる人は41.9％が「影響がある」と回答。特に未就学児がいる人は「影響がある」という回答が46.8％に上り、全体の平均を8.2ポイント上回った。放射能測定を家庭でも実施しているというニュースが流れているが、子供がいる家庭はやはり影響は大きいようだ。




震災が今後の旅行計画に影響があると答えた回答者の中で「行き先選びに変化が出る」と回答した人は77.3％に上り、一番影響が及んでいるのは「旅行先」であることがわかった。また「旅行予算」「旅行回数」を減らすという需要を抑える回答も目立った。震災による経済の悪化を懸念し、自身の経済状況に不安を抱え旅行予算を捻出しづらいことや、夏季の節電対策による休暇の分散化などにより、現時点で夏休みの旅行計画が立てられないことも影響していると考えられる。

また、液状化や津波による被害などで行きたくても復興が進んでいないために行けないといった状況もあった。経済の活発化や被災地の支援のために積極的に旅行したいという声も上がっている一方で、旅行に対して慎重にならざるを得ない現状もあるようだ。




東日本大震災の被災地となった東北地方への旅行については、「積極的に行きたい」といった回答が（7.4%）あり、積極的に行きたいと思っている回答者は「親戚や友人がいる」「思い出の地」など、何かしら東北に縁がある人が多かった。

そのほかの回答で「被災地の応援になるので積極的に行きたい」といった回答もあったが、条件として「原子力発電所の安全が確保されたら」「余震の可能性が低くなったら」など安全性が確立したらといった条件付きのものが目立った。


復興への道筋がやっと見えてき始めたが、まだまだ予断を許さない原子力発電所と余震。一刻も早く安全性が確立されて、東北へも気兼ねなく旅行出来る日がきてほしいものである。



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