
2012年度には団塊世代が65歳となり、大量に労働社会から引退する。シニアの今後の生活動向調査の一端として、NTTレゾナント株式会社が運営する「gooリサーチ」は、60歳以上の消費者モニター8,393名に「シニアの情報端末保有状況に関する調査」を実施した。
調査結果
普段よく使っている情報端末は、「テレビ」が87.0%、「固定電話」が73.3%、「通常の携帯電話・PHS」が70.2%であった。従来型情報端末の使用率が高いことが分かる。一方、デジタル情報端末は、「デジタルフォトフレーム」が8.0%、「スマートフォン」が4.7%、「タブレット型端末」が2.4%と使用率はかなり低い。
普段利用しているインターネットサービスは、「オンラインショッピング」(69.3%)、「検索エンジン」(66.3%)、「オンラインバンキング」(45.7%)など、リアルな生活に関連している使い方が多い。それに比べ、若年層に人気のソーシャル系サービスは、「ブログ」21.1%、「コミュニティサイト(mixi、Facebookなど)」10.4%、「ミニブログ(twitterなど)」7.8%にとどまった。
平日接しているメディアは、「テレビ」「パソコン」が2~3時間、「新聞」「ラジオ」「本・雑誌」「携帯電話」「タブレット端末」は1時間未満と答えた人が多かった。テレビは、女性の方が好み、パソコンは男性の方が好んでいる。
シニア世代は、全体的にメディアの情報を信じる傾向があった。その中でももっとも信用しているメディアは、「新聞」で85.2%、次いで「ラジオ」が73.5%、「テレビ」が69.5%。反対に信頼していないメディアは「テレビ」が9.4%、「本・雑誌」が9.1%、「インターネット」が8.7%という結果になった。
また、地域イベントの情報入手先は、「回覧板」が67.8%。次に「インターネット」が39.2%。「掲示板」が30.9%。「知人・友人」が30.5%。
以上、調査結果から、シニア層は、従来型情報端末を持ち、なるべく現実の社会に基づいて情報を得たり、コミュニケーションをしようとしていることが分かった。若年層に人気のデジタル端末やソーシャル系サービスに手が伸びるには、まだまだ時間がかかるようである。
NTTレゾナント株式会社gooリサーチ