
楽天リサーチ株式会社と楽天株式会社が運営する電子書籍ストア「Raboo」が電子書籍に関するインターネット調査を行った。対象は、楽天リサーチモニターに登録している約217万人から選ばれた全国20~69歳の男女計1,000名。
調査結果
電子書籍を知っているかどうかの質問には、「よく知っている」と答えた人が20.2%、「やや知っている」と答えたが50.8%で、合わせて71.0%。多くの人が知っていることが判明した。性別では、「よく知っている」人は、男性が25.2%と女性より10ポイント多い。性年代別では、「よく知っている」人は、20代男性が一番多く30.0%、次に30代男性が28.0%だった。この結果から、電子書籍の認知度はかなり高いことが分かった。特に、若い男性ほど知っているという事実が浮かび上がった。
次に今後、電子書籍を使いたいかどうか聞いたところ、57.3%が「使いたい」と答えた。内訳は、「利用したことは無いが今後使いたい」が44.0%。「利用したこともあるし、今後も使いたい」が13.3%。一方、「利用したことは無いし、今後も使いたくない」人が37.1%もいた。半分以上の人が使いたいとしているが、反対に電子書籍に興味のない人も少なくないようである。
電子書籍を使いたい人に、その理由を質問すると、「何冊も書籍を持ち運ぶ必要がなく、手軽になるから」が69.1%、「すぐに欲しい書籍を購入し、手元にダウンロードすることができるから」が42.1%という結果になった。反対に、電子書籍を使いたくない人の理由は、「紙で読む方が好きだから」が56.9%、「電子画面で文字を読むのが疲れるから」が49.4%だった。手軽さを求める電子書籍派と、紙にこだわる非電子書籍派の対照が、何となく年代による差ではないかと思わせる。
電子書籍派対象に、どの端末で読みたいかを聞くと、「パソコン」が45.9%、「スマートフォン」が33.9%、「iPadなどのタブレット型多機能端末」が30.0%となった。「スマートフォン」は、昨年比18.7ポイント増の大躍進。スマートフォン端末の保有率の上昇に伴い、手元の端末で見たいという意向が増えた結果だろう。
また、電子書籍専用端末がいくらであれば購入するかという問いには、「5,000円以下」が45.0%となり、昨年の調査より、ユーザーの価格への評価が厳しくなっているのが分かった。他の手段でも十分読めることから、電子書籍専用端末で読まなければならない理由が減っているのかもしれない。電子書籍専用端末にユーザーを引き寄せるためには、価格面の譲歩や、コンテンツ面での充実が必要と言えるのではないだろうか。
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