
ライオン株式会社ファブリックケア研究所は、柔軟仕上げ剤の香りが女性の印象に与える影響を研究し、その結果を「第13回日本感性工学会大会」で発表した。
研究の背景
近年、柔軟仕上げ剤に対して、生活者は「匂いの良さ」を重視する傾向にある。2010年の主婦対象の調査では、自分を香り付けするのに、香水ではなく、柔軟仕上げ剤を意識する回答が多かった。柔軟仕上げ剤は、女性の自己実現のファッションツールになりつつあるようだ。そこで、研究所では、柔軟仕上げ剤の香りが女性の印象に与える影響を検証した。
研究結果
20~30代男女38名を評価者として、3種類の柔軟仕上げ剤の香りを嗅ぎながら、見た目の印象が異なる女性4名の写真を見せた。その結果、柔軟仕上げ剤の香りがすると、女性への評価が変化することが分かった。いずれの女性についても、「女性らしい」「エレガントな」「キレイな」といった項目で、柔軟仕上げ剤の香りがした時の方が、しない時より評価が高くなる傾向があった。
香りの種類と見た目の印象変化について分析すると、香りがフルーティフローラル調の場合、いずれの女性も「明るい・前向き」な方向に印象が変化。ホワイトフローラル調では、「エレガントな・キレイな」方向に、スイートフローラル調の香りでは、「可憐な・ロマンティックな」方向に変化した。
さらに、柔軟仕上げ剤の香りにより、その人への関心度がどう変化するか調べたところ、いずれの香りにおいても「眺めていたい」「話しかけたい」「近づきたい」「友達になりたい」という気持ちが強くなり、関心度が高まることが明らかになった。
こうしたことから、女性が自分の印象を変えたり、関心度を高めたい時は、その用途にあった柔軟仕上げ剤を使えば、かなり効果的であると言えそうだ。これからは、「香水」ではなく、どんな「柔軟仕上げ剤」を使うかが、女性にとっての勝負の分かれ目になるかもしれない。
ライオン株式会社