まったく嬉しくない。あまり嬉しくないの合計は6割以上!では、実写化のメリットって?
自分が夢中で遊んでいるゲームや、毎週楽しみにしているアニメの人気が出てくると、たまにドラマ化や映画化の話が出てくる。
普通に映画化するならともかく、実写となると、声優、キャラまで全てが異なることになり、失敗することが多い。中には「カイジ」のように成功して、続編の映画が造られることもある。最近、視聴率が好調の「妖怪人間ベム」だって、元はアニメである。そうした成功例もあるのだが、だいたいの作品は成功とは呼べないものが多い印象だ。
ORICON STYLEが10代~40代の男女を対象に行ったアンケート「アニメ、ゲームの実写化はどう思うか?」の回答でも、6割以上が嬉しくないと答えている。
ただ、これほど嬉しくないと答えている人数が多いのに、どうして実写化の話が出てくるんだろうか。そこで実写化のメリットを4つほど考えて見た。
1.その作品が一時的にも注目される。
2.家族を取り込める
3.物語設定を少しいじるだけで良い
4.知名度が高い
1から説明して行くが、だいたい実写化される作品は、物語が完結していることが多い。その時のブームとまでは行かないまでも、その作品を読んでいた、または視聴していたターゲットを取り込むことができる。新作のアニメ、ゲームの新しい需要を造り出す難しさを減少させてくれる。
2は簡単だ。大抵、実写かする作品は昔の作品が多い。昔の作品を見ていた多くの視聴者は今は大人になって家族を養っていることがほとんどだろう。そのため、家族ぐるみで話題を提供することができるのだ。子供は初めて見て、その作品に興味を示すかもしれないし、そうなると相乗効果で元の作品も読まれる需要が発生する。
3の理由として、脚本家としてはやりやすいだろう。基本的に原作があるので、物語をそのまま使うことができる。設定などもファンタジー世界でない限りは、だいたい日本の風景が使える。
さらに言えば、盛り上がるシーンがわかりやすいところだ。
このアニメを見てここで感動した。ここで笑ったなどの原作があるのでリサーチが既に出来ている。そういうシーンはなるべく作品に取り入れれば、受けは良いはずだと思うわけだ。
4は実写化される原作の作品はアニメでもかなり知名度が高い作品になっている。そのため話題にされやすい。青春野球漫画で知られる「タッチ」バレーボールの少女漫画で有名な「アタックナンバーワン」なども実写化されている。
このようなメリットが考えられるわけだが、大抵は作品をぶち壊したとファンから批判されることが多いのはどうしてなんだろうか。
ファンから批判されてもイケメン俳優を抜擢監督の責任?いいや。そうではないと思う。おそらく、ファンには漫画やアニメでイメージが固まっていて、このキャラならこの声優というものが存在しているからではないだろうか。
ドラえもんの声優が変わってから、ドラえもんを見ないという声をたまに聞くが、まさにドラえもんは大山のぶ代が演じてこそ、ドラえもんだと思っているファンもいるということになる。名探偵コナンの毛利小五郎、ルパン三世のルパン、峰藤子なども同じ理由かもしれない。
だが、新しくドラマを見た視聴者にはそのような固定観念はない。さらに言えば、有名な俳優を使うことで、アニメファン以外のファン層にも宣伝ができる。
映画のカイジ役の藤原竜也、こち亀の実写版の両津勘吉役の香取慎吾など、全然、キャラのイメージとは異なるイケメンの抜擢であった。しかし、新しいファン層の拡大には貢献したとはいえないこともないだろう。
色々とみてきたが、このように実写化するメリットは数多くある。ファンにはあまり嬉しくないかもしれないが。メリットとデメリットを見極めて、実写化が進められているわけだ。
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