三菱化学メディエンス株式会社は、中期経営計画に基づき、継続的な投資によりアンチドーピングセンター(東京都板橋区)の研究開発力を一層強化する。
昨今のスポーツにおけるドーピングは、ヒト成長ホルモン、エリスロポエチンといった元来人体に存在する物質および関連化合物であるタンパク製剤や、それらのホルモンの分泌を刺激する物質、また遺伝子ドーピングを含めホルモン産生に直接関係する遺伝子の発現を促す物質、さらに分子構造を人工的に修飾させたデザイナードラッグなど、年々その手法は巧妙化している。
これらのドーピングに対応するためには、最先端の科学技術が必要となる。三菱化学メディエンスは、日本で唯一の認定試験所としての役割と責任を果たすため、こうしたドーピングを検出するための検査法の研究開発を重要視し、アンチドーピングセンターの機能・能力の強化に引き続き取り組んでいく方針だ。
具体的には、2011年春までに、最新鋭分析機器20台を増設するとともに研究者の増員も図り、施設面積は現在の3倍となる1000m2に拡大する。
2006年12月には日本政府も同規約を締結し、我が国においてもドーピング防止活動はさらに重要性を増してきている。同社の研究開発体制の強化は、ドーピング防止活動に大きく寄与することは間違いないだろう。
(編集部 小板橋)