
東日本大震災で大きな被害を受けた地域のひとつ、岩手県大船渡市が市民に対して行ったアンケートの結果から、住宅の場所に対する希望が大きく分かれていることが、このほど明らかになった。
アンケート結果
アンケートは、4月23日から5月2日まで、避難所などに「復興の進め方」について7500枚の調査票を配り、1220人から回答を得たもの。その中で、今後住みたい場所について質問したところ、42%が「高台に移転したい」と答え、17%が「自宅を補修して入居したい」、14%が「同じ場所に再び建築したい」と合わせて31%が震災前の場所に住みたいと回答した。
「高台に移転したい」人の理由は、「二度と津波の被害を受けたくない」が多くを占め、前と同じ場所に住みたい人の理由は、「住み慣れた地域を離れたくない」が多かった。復興計画策定委員会では、地域によって被害の内容が違うため、それぞれの意向を細かく検討する必要があるとの意見も出ている。
大船渡市は、今後、市民の代表と活発に意見を交わし、この7月には復興計画を策定したい構え。
大船渡市