ジェイティービーグループでは、一般の中国人に対して「接客サービスを受ける際に期待するもの」の調査を実施した。
調査対象は、北京・上海・広東省在住の実際に日本企業の接客サービスを経験したことのある20歳代から40歳代の中国人男女。手法は、インターネット調査で、調査期間は、2010年9月3日から2010年9月10日、回答数は、1,097人となっている。
調査結果によると、中国人が、まず「迅速さ」、「間違えない」、「約束を守る」、「情報をくれる」といった実務的な対応を求めており、「マナー」についての優先順位はさして高くない結果となった。
逆に、同社が実施している「接客意識調査」によると、日本人は、まず「服装・身だしなみ」、「言葉遣い」、「笑顔」、「お礼・お詫び」などの「マナー」を求めているといった結果があり、接客に対する考え方の違いが明らかになった。
また、中国人は、「親しみを感じられる人間味ある対応」が、リピーターになる前提条件であるのに対し、同社が実施している「接客意識調査」では、日本人では、「いつ利用しても、誰が対応しても、基本対応がしっかりできる」ことがリピーターとなり得る必要条件となっている。
さらに、中国人は、日本企業による接客サービスに対して、中国系企業に加え、欧米企業と比べても、期待レベルが高いことが分かり、「日本企業イコールサービス品質の高さ」というイメージは、国際的にも定着していることが推し量ることができる結果となった。
提供されるサービスの「中身」を重視するか、サービスを提供する「人」の姿勢を重要視するか、国民性が露わになる興味深い調査といえるだろう。経済成長の過程では、品格よりも実利が優先されるともいえ、その後の成熟過程では品位というものに着眼点が移行するのは自然なことかもしれない。ただ、サービスは、基本対応から上位のプラスワンが重要であり、サービスを提供する相手によっての差別化を自然に見せることが大切なのではないだろうか。
株式会社ジェイティービーリリース